小牛田高等学園の生徒さんと共に、松島白菜の採種から栽培、収穫、餃子販売を通じた学びを深めながら取り組んでおります。生徒さんの愛情がたっぷり込められた餃子です。

パッケージがあたらしくなりました。生徒さんが書いた餃子の絵に先生がデザインしてくれました。

宮城県美里町にある小牛田高等学園産の白菜を使用しています。

美しい田園風景が広がる美里町に、小牛田高等学園はあります。生徒たちは障害がありながらも、将来 社会の一員として充実した生活を送ることが出来るように学んでいます。授業の中には、園芸、木工等の 作業学習を行う班があり、働く意義、仕事に対する責任感、チームワークについて勉強しています。

本製品は、「松島白菜」の採種から、栽培、収穫、デザイン、そして、餃子販売までを明成高等学校調理科 リエゾンキッチン・宮城野高校・蜂屋食品株式会社と連携して出来上がりました。

リエゾンキッチンについて

明成高等学校調理科と同校の卒業生たちが、地域や企業、行政などと連携しながら進めている食育活動(食環境デザイン プロジェクト)が 「リエゾンキッチン」です。リエゾンとは、「連携・つながる」を意味する言葉です。

松島白菜と渡辺採種場

白菜の種は、明治時代に中国から日本に持ち込まれたのですが、その時代、日本で栽培・採種した種からは、 丸く結球する白菜は作れませんでした。白菜は、その頃の日本でも多く栽培されていたカブやコマツナ、ナタネなど、 白菜と同じアブラナ科の植物と交雑しやすい性質があったからです。大正時代に入り、宮城県内の研究者たちは、交雑を防ぐ方法として、松島湾に浮かぶ浦戸諸島での採種を試みました。 この研究の結果、日本で初めて交雑が少ない良質な種が採れるようになったのです。

大正１１年(１９２２)、現在の美里町小牛田の地に創 業した(株)渡辺採種場は、現在に至るまで多様な「松島系品種」を 発表し続けています。９０年続くこの「育種の伝統」、これからも大切に していきたいふるさとの食文化です。

白菜のふるさと浦戸諸島・野の島　採種文化保存活動のための苗植えの様子

白菜の採種文化の保存活動 塩竃市浦戸野々島にて

みんなの白菜物語プロジェクト

宮城県仙台市にある明成高等学校調理科をはじめ、地域「産官学民」の多様な主体が連携しながら推進する食環境デザインプロジェクト「みんなの白菜物語プロジェクト」は、２０１０年から開始されました。ふるさと「みやぎ」の百年白菜に関する食文化資源を活用した食の学びを実践し、その学びを通して地域の多様な交流を生み出し、広義の地域づくりに貢献しようとする取り組みです。２０１１年３ 月に発生した東日本大震災以降は、宮城・東北・日本の復興を目指す取組として、さらに深化し続けています。ふるさと「みやぎ」の約百年の白菜の歴史を紐解きながら、ふるさとの「大切なものやこと」をこれからの「新しいふるさとづくり」につないでいく、そんな思いがこのプロジェクトには込められているのです。当社では２０１１年秋から塩竈市浦戸野々島でこのプロジェクトの一環で活動が開始された「白菜の採種文化の保存活動」に参画しています。また地元食産業企業としてこのプロジェクトを応援するために、たくさんの取組主体とともに宮城県産の「松島系白菜」を原料とした「こごたふるさと餃子」の商品化に取り組みました。皆様のふるさとへの「思い」も餃子に包み込みました。

〝蜂屋の恩返し〟と復興への願い

私たちは「みんなの白菜物語プロジェクト」の 熱い思いに強く共感し、宮城県産の松島系白菜を原料とした「こごたふるさと餃子」を作ることにしました。当社の前身である「蜂屋商店」は、「松島純二号」が誕生した同年の大正 13 （１９２４）年に宮城県の松島湾 に面する塩竈市で創業しました。地元ゆかりの白菜を原料にふるさとの自然や風土、歴史や文化、人々の心はもちろん、復興への願いにも思いをはせながら、従業員一同、心を込めて作りました。是非、心でも味わっていただければ幸いです。

私たちは、「こごたふるさと餃子」を作ることを通して、浦戸諸島を含む松島湾地域、ふるさと「みやぎ」を少しでも元気にしたいと考えています。宮城県塩竈市にある餃子メーカーとして、これからも精一杯、ふるさとの復興のために頑張ってまいります！